トイレについて

トイレ

排泄時の猫心理

トイレのお話です。猫はトイレに対して強いこだわりがございますので、環境を整えてあげることが非常に重要です。そこで、ここでは猫がトイレをする時の心理からその環境作りを紐解いてご紹介します。

トイレはなるべく同じところで済ませたい

野生時代、猫は自分の縄張り内で排泄する場所を決めて、同じ所で排泄をしていました。これは、外敵を警戒して臭いをむやみに残さないためだと言われています。この名残から現代の猫も一度トイレを覚えると同じ場所で排泄しようとします。

排泄物を隠したい

野生時代の猫は、獲物や敵に自分の存在を気付かせないために、排泄物に砂をかけて埋めていました。その習性が今でも残っていて、排泄後には砂をかける仕草が見られます。ただし、飼い猫の中には砂をかけない猫もいます。外敵がいない環境だと、猫は排泄物を隠さないこともあるようです。

気に入らないトイレは絶対に使わない

猫はトイレに対して頑固なこだわりを持っています。気に入らなければ、決してそのトイレを使おうとはしません。好みの排泄場所を求め、あちこちにオシッコやウンチをするようになってしまいます。さらに怖いことに、排泄自体を我慢してしまい、病気になってしまうこともありますので愛猫の健康のためにも、トイレ問題はおろそかにしないようにお願いします。

飼い主の気を引くために粗相をすることもある

猫は飼い主さんと親子関係を築くことが多いそうです。つまり猫は飼い主さんのことを親だと思っているから、気に入らないことがあれば従わないということです。猫がストレスを訴えるためにわざとトイレ外で排泄するのもこういった心理が関係しているようです。

粗相について

さて、トイレ外で猫が粗相をした場合は、結構面倒です。まず、臭いがそこに残ると猫は同じ場所で排泄をする可能性が高くなります。ですので、布団やカーペットの上などで粗相をした場合、その布団やカーペットは捨てることをオススメします。さらに、脱臭液などで完全に臭いを消してください。私も何度か『マックス』の粗相を喰らったことがありますが、ラグの目立たないところだったのでオシッコがかかったラグの部分を切り落としたこともあります。

トイレに行こう

トイレの種類

また、トイレ容器や猫砂には、実に様々な種類があります。そして愛猫に合ったものを選ぶのは飼い主の役目です。猫砂の場合、鉱物系、紙系、木材系、おから系、シリカゲル系など多種多様な砂があり、特徴も異なります。脱臭力に優れているもの、人間用のトイレに流せるもの等、人にとって魅力的な特徴のものも多くありますが、基本的には猫が好んで使うものを選んであげましょう。また、容器を選ぶ時は、猫にとって使い勝手が良いものを考慮してあげてください。子猫の場合は、跨ぎやすさも重要です。愛猫が粗相をして困っている場合ですが、気に入らないトイレは決して使わないのが猫です。愛猫が今のトイレ環境に満足していない可能性が高いので、環境を見直してみてください。ポイントとしては、静かなところ、落ち着けるところを家の中で探してあげることです。そして、トイレで用を済ましている間は、話しかけたり物音を立てないようにしてください。トイレ中に落ち着かないことが起きてしまったら、警戒心の強い猫はもうそのトイレには近づかなくなりますので子猫のうちから気をつけてあげましょう。

(学研パブリッシング「うちの猫のキモチがわかる本」よりご紹介)