ストレスについて
ストレスの感じ方
ソマリの性格によって、ストレスの感じ方や理由は異なります。人間が好きな猫は来客にも気にしませんが、気にして隠れてしまう猫もします。そういった場合はストレスを感じているかもしれません。ストレスの強さは猫種や性格によっても変わるのでソマリだからとか言えるわけではありませんが、ここではストレスになる要素をご紹介すると共に、その結果引き起こす病気等もご案内します。
短期間のストレス
一定時間のストレスになるのでそれほど強くは無いのですが、極力避けてあげたい要素もあります。
留守番
留守番が寂しくてストレスということはありませんが、退屈だとストレスを感じることがあります。留守がちの家ではソマリが遊べる環境を作ってあげるようにしましょう。
構いすぎ/構わなすぎ
ソマリはそれほど「構ってほしい」とは思いませんが、構われることが苦手なソマリが構われすぎた場合にストレスを感じてしまうことがあります。
掃除機の音
掃除機の音が苦手なソマリはいっぱいいますが、嫌であれば自分から逃げていきますので気にすることはないかと思います。
カメラ
フラッシュやカメラを向けられることが嫌な猫も多いので、嫌がっていなければこれも気にすることはないと思います。
慣れれば大丈夫なストレス
長期に渡って慢性的にストレスがかかる場合、回避しなければなりませんが、ここでは徐々に慣れるストレスのレベルをご案内します。
外にいる猫
窓の外の猫をみて、縄張りが脅かされるように感じることがありますが、家の中に入ってこないと分かれば不安はなくなると思います。
改装工事
工事中は大きな音がしたり人の出入りも多く、ソマリだって落ち着きません。ストレスを感じているようなら、一旦ペットホテル等に預けることも考えてください。
薬/病院
味が苦かったり、飲まされる時に拘束されるのはストレスになります。薬をあげる時はできるだけスムーズに、ストレスを与えないようにしてください。
来客
知らない人が苦手なソマリは、隠れられる場所を用意しておいてあげればストレスも少ないです。無理に会わせようとせずそっとしておいてあげましょう。
強いストレス
長期的且つ慢性的にかかるストレスです。
引っ越し
これは仕方ないのでひとつ上の項目にいれようか迷いましたが、慣れた環境がガラッと変わってしまうと不安に思う猫も多いでしょう。ただ、パトロールを繰り返し
ていれば慣れると思います。
長期に渡る家族の不在
特に慣れていた人が急にいなくなったり出ていってしまうと、猫にはなぜいなくなったか分からないので、慣れるまでは時間がかかります。
洋服を着せる
可愛いからと言って洋服を着せると、グルーミングができずにストレスを感じるので病気治療などの特別な理由がない限り、避けた方がよろしいでしょう。
小さい子ども
子どもの動きは急激だったり、しつこかったり、乱暴だったりします。多少は大目に見てくれるとは言え、極力そっとしてあげるよう子どもに伝えてください。
同居猫
多頭飼いで猫同士の相性が良くない場合には弱い方の猫がいじめられたりしてストレスを感じたりします。また多頭飼いの場合は同じ猫種のほうが好ましいです。
ストレス次第で…
さて、ストレスが強くなると、それが原因で脱毛したり胃腸障害になってしまったりします。治療には脱毛している部分など患部を診るだけでなく、ストレスのもとになった根本原因の追求と改善も必要になります。また、動物の身体には目に見えない雑菌やウィルスが沢山存在しています。元気であればそういった菌やウィルスを跳ね返し病気にかかることはありませんが、ストレスで弱っている時は感染してしまうことがあります(「日和見感染」と言います)。ソマリや猫にとっては痛みで思うように動けなかったり、病気にかかること自体が大きなストレスになります。そんな時には新たな刺激をなるべく避け、治療のストレスを減らす工夫が必要です。
とは言っても、猫の脱毛を見つけたり、排泄に問題があった時にすぐ「環境の変化があったからきっとストレスを感じているんだ」と、勝手に決めつけてはいけません。皮膚病や内分泌系等の、他の病気が原因の可能性もあります。現在出ている症状がストレスからきているものなのかどうかを自己判断することは難しく、危険なことなので、必ず病院で病気の可能性がないか調べてもらうようにしましょう。
(学研パブリッシング「うちの猫のキモチがわかる本」よりご紹介)