スタンダードって?
スタンダートとは
ソマリといえば、その優雅な見た目からもキャットショーで人気のある猫種です。なので、Somali is…としてもキャットショーやスタンダードに関してしっかり触れておきます。
当然、私も『マックス』も出場するまでには至っていませんが、見学には行っています。様々なブリーダーやキャッテリーの方とも出会えたり情報交換できたり仲良くなれるみたいです。純血種の由緒ある猫やソマリを飼いたいという人にはキャッテリーの方と知り合いになれるチャンスでもあります。何より美しい猫に出逢えるので、目の保養にぴったりだと思います。
さて話を戻しまして、キャットショーとスタンダードについてですが、要は純血種の猫種にはそれぞれに理想の姿というものがあり、それをスタンダードと言います。そのスタンダードにいかに近いかを確認して、チャンピオンを決めていくのがキャットショーです。キャットショーは、(人の手による)良くない繁殖を防ぎ、また経年によって猫種の特徴がズレていかないよう、純血種としての「本来あるべき姿」をしっかり残していこうというのが目的です。CFAのキャットショーの場合、CFAナンバー(CFA本部に登録発行された番号)を持っていることが条件で、あとは去勢・避妊手術の有無や年齢等によって部門が分かれています。
それでは実際にどういうところを採点ポイントとしているかご紹介します。CFAのキャットショーにおけるポイントスコアを通してスタンダードをご紹介します。キャットショーに出なくても、基準として定めるソマリに近い猫を飼いたい場合でも参考になると思いますので、是非ご覧下さい。
ソマリのスタンダードを見る基準とポイント
参考:CFAの基準
頭(Head:25pt.)
頭(Skull:6pt.)
まゆ、頬、輪郭線から全体にかけて平面なところがなく、丸いくさび型(V字型)をしていること。鼻筋(鼻峯)から額までがわずかに高い。首元に関しては、乱れることなくきれいなアーチ型をしている突き出た頸。そこから流れるように付いている耳の間も程良い距離感を持っていること。
鼻口部(Muzzle:6pt.)
前面は頭蓋骨に沿って自然な形をしており、顎は充分にあり、下あごも上あごも突き出ず、ちょうど同じくらいで全体的に丸みを帯びている印象。鼻筋は尖りすぎず、頬のひげの間が真ん中に集約されてキツネっぽいなんてことがないこと。大人の雄猫の場合は、あご骨にも余裕があること。
耳(Ears:7pt.)
大きくて、機敏だが、無理に尖りすぎていない先端で、付け根は広く奥行きのある耳。耳は後頭部の線に沿って付いている。耳の内側から、外側に向かって水平に生えている飾り毛(耳毛)があることが良い。
目の形(EyeShape:6pt.)
アーモンド型で、大きく、輝き、そして表情が豊かである。見開いた目の形は丸すぎず、細すぎず。目は、明るい色の目元周りと暗い色の瞼が特徴となる。両目の上には、短く濃い色のまゆ(ライン)が垂直にあり、上瞼から耳に向かって伸びている。
体型(Body:25pt.)
胴体(Torso:10pt.)
胴体は中くらいの長さで、しなやか且つ優雅であり、且つ筋肉質な見た目であること。胸郭は丸く、背中は飛び跳ねんばかりの少し弧を描いた状態。脇腹は折り曲がることなく、一様の高さとする。全体的に、極めてずんぐりした容姿とすらりと長い容姿の中間にあるイメージ。
脚と足先(Legs&Feet:10pt.)
脚は胴体に対してバランスよくあり、足先は卵型で小型。立った時に、素早く俊敏な印象を与えること。指は、前足が5本、後ろ足が4本であること。
尾っぽ(Tail:5pt.)
尾っぽは、きれいにブラッシングされていて、根本は太く、次第に少しずつ先細りしていること。胴体と釣り合った長さが良い。
被毛(Coat:20pt.)
手触り(Texture:10pt.)
柔らかく、きめが細かく、すこぶる健康的なダブルコートであること。被毛はより密度が濃く量が多い方が良い。
長さ(Length:10pt.)
コートは中程度の長さ、ただし肩の部分はやや短めでも可。首元と腰に充分な被毛をまとったソマリであることがより望ましい。
色(Color:30pt.)
色(Color:10pt.)
暖かみがあり、艶やかである。
模様(Markings:5pt.)
お腹の下、胸、足に模様が無いソマリの方が良く、尾っぽにはリング状の縞がないことが良い。背骨のところから尾っぽの先にかけて黒味がかっていること。膝上や肘のところが黒味がかっていること。目や眉、頬骨から広がるように濃いラインがあったり、頬ひげ部分に小点や黒味があることが高得点に繋がる。濃い線が入っており、明るい色味に囲まれていることで、より引き立った目元が良い。
ティッキング、1本1本の毛(Ticking:10pt.)
ティッキングは、1本の毛が淡い色と対照的な濃い色が明確且つ均等に縞模様になっている。アンダーコートは皮膚のところまで綺麗で明るいこと。より深い色がかかっている方が望ましいが、その深さのためにティッキングの明確さが無くなる程ではいけない。
目の色(EyeColor:5pt.)
金色か緑色。より豊かで深みのある色が好ましい。
参考)4色の被毛のスタンダード
ルディ(Ruddy)
地色は赤褐色、濃い茶色や黒味の様々な色合いの模様がある。一番外側にある毛の先端は最も濃い。尾っぽの先端は黒い。お腹の下や脚の内側は地色と調和のとれた色合いになっている。鼻は赤レンガ色。肉球は黒か濃い茶色で、指や爪のところの間は黒い。
レッド(Red)
地色は豊かで暖かみがあり、艶やかな赤で、チョコレートブラウンの色合いもある。一番外側にある毛の先端は最も濃い。尾っぽはチョコレートブラウンの風合い。お腹の下や脚の内側は地色と調和のとれた色合いになっている。鼻はバラ色のピンク。肉球はピンクで、指や爪のところの間はチョコレートブラウン。
ブルー(Blue)
地色は暖かいベージュで、灰色がかった青の色合いがある。一番外側にある毛の先端は最も濃い。尾っぽは灰色がかった青の風合い。お腹の下や脚の内側は地色と調和のとれた色合いになっている。鼻は古びたバラ色。肉球は薄い青みがかった紫で、指や爪のところの間は灰色がかった青。
フォーン(Fawn)
地色は暖かいバラ色のベージュで、明るいココアブラウンの色合いがある。一番外側にある毛の先端は最も濃い。尾っぽは明るいココアブラウンの風合い。お腹の下や脚の内側は地色と調和のとれた色合いになっている。鼻はサーモンピンク色。肉球はピンクで、指や爪のところの間は明るいココアブラウン。
ペナルティ
色味の欠落:被毛の色が寒色の強い灰色もしくは、砂色(薄茶色)の色味である。模様ではないところがまだらだったり、斑点があったりしている。模様の欠落:首の回りにネックレスのように縞が入っていたり、脚に縞模様があったり、身体にぶちだったり縞が入っている。頭や尾っぽに望ましい模様が無い。身体に黒い線が入っている。
失格
喉より上、あご、小鼻周り以外の身体の部分(首の下や股の付け根)が白い。骨格が変形している。肉球や鼻の色を塗り替えている。認められている4色(ルディ、レッド、ブルー、フォーン)以外の色。ネックレスのような縞がはっきりとある。足の指の数が違う。尾っぽにねじれがある。
全体として
ソマリの全体の印象としては、程良く中型から大型の間くらいの大きさ。堅く引き締まった筋肉に発達しており、しなやかで機敏な印象。周囲の色々なものに興味を示すほど活発にも関わらず、落ち着いた性格で飼いやすい。ソマリは活動的で、病気もせず元気で、それでいていつも精力的な猫である。
どうですか?分かりにくいと思いますが、ニュアンスなんです!…うーん、全体的に丸みを帯びながら、シャープな印象を保ちつつバランスのとれた部位ってことが大事なようですが、これは理屈だけでは伝わりにくそうですね。でも、こういったスタンダードをクリアした猫がキャットショーでチャンピオンになっていくんですね。CFAのキャットショーはクラスが細かく分かれていますので、もろもろは是非こちらで!まぁキャットショーに興味はなくても、このスタンダードを愛猫のソマリと照らし合わせてみるのも楽しいですね。
尚、CFAのスタンダードには最後に<特記事項>として、以下の内容も書いてありました。
「ソマリはティッキングが完成するのに非常に時間がかかるため、子猫や若い猫の場合はこの点を考慮するべきである」
『マックス』は2歳くらいの若い頃だったら結構いい線イケるかも…とは親バカの意見ですね。